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夏休みの折り紙教室1週間(2011年7月5日)

児童健全育成指導士 田中 純一

 

 

夏休みの折り紙教室1週間

児童健全育成指導士 田中純一

 

折り紙の折り方における基本的な考え方1

 

一般的に折り紙を折ることは折り鶴なり、手裏剣なりを完成させることと考えてしまいます。けれどここでは作品を完成させることが目的ではなくて、紙の折り方を伝えることを基本にしたいと思います。というのは作品を作るのは子どもであり、教える人が作るわけではないからです。基本的な折り方を体験させることを大切にしたいと思います。

そうすると折り方も谷折り・山折り・鶴の基本折り・風船の基本折り・中割り折りなどの折り紙の基本折りの言葉だけでは足りなくなってきます。子どもに上手く伝わるようにイメージができる折り方の名称を使うことが必要となります。

□折り・△折り・□向かい合わせ折り・角の△折り・座布団折り・引き出し折り・斜め折り・斜め向かい合わせ折りなどの用語を使用させてもらうことにします。

折り紙を折るときに出来るだけ簡単な折り方からしっかり出来るようにし、次第にいろいろな折り方をマスターしていくようにさせたいと思っています。

出来上がりはそれを使って遊べるものを基本としました。基本折りをマスターすればこんな風に遊べるよと提案したいからです。そして乳児や幼児にもお母さんが作ってやれば、遊べるものが良いと思いましたので、動く簡単面白いものに限定してみました。

ユニット折り紙をいくつか入れたのはユニバーサルデザインの考え方を取りいれたいと思ったからです。ユニバーサルデザインの誰にでもできる・誰がやっても楽しい・すぐに出来る・でも奥が深いものにしたいと考えました。

 

子どもの発達段階を考えて、折り方の簡単なものから難しいものへと作っていくことを基本にしました。すると1週間くらいで少しずつ基本折りが理解できて、折り紙遊びを誰でも楽しむことができるようになると思います。

 

指導のプロセスではガードナーの多重知能理論を応用することが大切と私は考えています。

             

 ガードナーの多重知能理論によれば、人間の知能は単一のものではなくて、言語的知能・論理数学的知能・音楽的知能・身体運動的知能・空間的知能・対人的知能・個人内知能の7つの知能が独立して、それぞれ関連しあいながら、発達するというものです。ガードナーの多重知能理論から子どもたちの現実をunderstand(=理解)しようとすると、解ることがたくさんあります。

折り紙においても、指導者の言葉を理解する言語的知能と身体運動的知能(工作をする)だけでは、折り紙が子どもに飽きられてしまうことが多いものです。いろいろな知能を上手く組み合わせて、楽しく折り紙が出来るようにすることが大切です。折り紙は半分に折って、床に立てて、気合いで倒す。作った折り紙でわらべ歌を歌いながら遊ぶ。友達と大きな折り紙風船でバレーボールみたいにして遊ぶなどいくつかの知能を組み合わせて遊べば、子どもたちは折り紙が好きになります。

@     おこんばんわ (□折り・長□合わせ折り・角の△折り・帯び折りなどの練習)

 

  

 

□折りをして開いて□折り。また開いて長□あわせ折りまた開いて長□合わせ折りをすると16ヶの正方形作られます。

 上の二重部分を長□折りをして、角を△合わせ折りをします。下は一重のまま角の△合わせ折りをします。

 

 

    

 

二重部分を角を△折りにしたまま帯折りにして半分にします。一重部分も同じように帯折りにします。

真ん中まで折って、直角にして、重たい方を上にします。そしてそっと押してあげると一回転します。

 折り紙を縦長に半分にすることを□折りと名づけました。必ず一回開いてから折るようにしましょう。大人が簡単だからと言って、開かないで重ねて折ると、子どもも同じようにしますが、厚さがあるので、上手く折れないことがあるものです。

 角の部分を三角に折り、それを両方とも折って、向かい合わせにすることを△合わせ折りと名づけました。

 一回折ったものをさらに、半分にして帯状にすることを帯折りとしました。子どもたちが覚えやすいように折り方に名前をつけることはとてもイメージ化するのに役立ちます。

 

 折っている途中に速く折れる子どもと遅い子どもの時間調整をするために、気合いで倒したり、右手から左手に持ち替えたり、部屋の中を頭に載せて一周したりなどの身体運動遊びを取り入れると面白いと思います。

 出来上がった作品で、二人組で一緒に転がして、どっちが倒れるかなどのゲーム遊びにすれば、対人的知能を養うことになります。

 白い部分に字を書いたり、絵を描いたりすると言語的知能や音楽芸術的知能が培われます。

 折り紙遊びを一つの遊びにしないで、いろいろな知能が発展するようにすることが、折り紙遊びをより深いものにすると共に、折り紙が嫌いだと思っている子どもにも楽しい気持ちで遊ぶことができるようにする秘訣です。

 

A     トッピューン飛行機(△合わせ折り・半分折り・斜め△あわせ折りなど)

トッピューン飛行機は保育園年中児童から作れる簡単でよく飛ぶ飛行機です。子どもたちに教えたい折り紙の一つです。多少下手くそそうに見えても、良く飛ぶときもあります。また、深く考えてみると、紙飛行機を良く飛ばすには流体力学などの高度な学問の領域になることもある。「」たかが紙飛行機されど紙飛行機』の問題でもあるので楽しい。トッピューン飛行機も長時間飛ばすにはとか、自分のところに戻ってくるようにはとか考えながら、紙質・紙の大きさなどの工夫をすると楽しいものになる。

 

    

 □に折って、開いて□に折って、上の部分の白い部分を真ん中まで折ります。

 次にひっくり返して、真ん中の線に沿って、△合わせ折りにします。ちょうど祭りのはんてんのような感じになります。

 

       

 上の部分を半分折りにします。半分とはひっくり返したときに、富士山みたいな直角二等辺三角形があるのですが、それが半分になるということです。理屈を言うと、直角二等辺三角形の高さを半分にしたことは、面積的に考えると最初の三角形の面積の4分の1になります。高さも底辺も半分ですから、面積は4分の1になるのです。

 

    

最後に斜め△合わせ折りです。しっかりと線と線が合うようにさせましょう。 

流体力学の関係で、羽が外側に向かって反るようにすることが大切となります。

 

B     ダイヤユニット折り紙=くす玉ユニット3枚バージョン(端の△折り・△折り返し斜め折りなど)

 

         

 □折り・開いて□折り。続いて長□合わせ折り・また開いて長□合わせ折りをします。続いて左の角を△折りにして、折りたたみます。これが左上の図です。

 続いて右図のように△斜め折り返しで折ります。この折り方がなくてもダイヤユニットは完成できるのですが、この折り方を入れたほうが、組み合わせるときに子どもたちは上手く組み合わせることができます。大人や指導員が出来るということと、小学校1年生程度の子どもが出来るというのは異質のことなのです。

 

           

 次に3分の2のところまで△に折りあげます。次に上の△右角を折り、先ほど同様に△斜め折り返しをし、折り込むと右上の写真のように菱形になります。

 

          

 次に反対にして、尖った方を△に折ると菱形から正方形になります。これを3枚上手い具合に組み合わせると、3枚くすだまユニット(=私流にはダイヤモンドユニット)が出来上がります。ダイヤモンドユニットを組み合わせるときに、ドングリブローチとはチョコレートとかキャンディーなどを入れておけば、素敵なプレゼントになります。

 くすだまユニットは6枚での正方形・6枚でのコマユニット・12枚での大きなくすだま・30枚はなかなか大変です。そして90枚ユニットとなると、私もなかなか完成させることが出来なくて、苦労をしています。

 子ども達には簡単なものから、複雑なものへと変容させて作ることのできるものが大切と私は思っています。

 

C     風船(山折り・谷折り・△合わせ折り・羽出し折り・袋入れ)

 

       

 大切なことは子ども自身が子ども自身の力で折り紙を折れるようになることです。そのためには作品の完成を目指すのではなくて、折り方をしっかりとマスターすることです。途中でお迎えが来ても『今日は△折りまでがしっかりできたね。また、明日頑張ろう。』で終われることの出来る本当の指導力と権威が必要です。

 さて、最初に裏の白い方が出るように□折りをして、また開いて同様に□折りをします。続いて、左上のように表が出るようにして、△折り。また開いて△折りをします。それで斜め方向に山折り・縦横方向に谷折りとなります。これを折りたためば風船の基本折りとなります。ここまでをしっかりアイロンをかけて出来るようになれば、子どもも大喜びです。

 

        

 左上は△合わせ折りにして、正方形の形にした後に、真ん中が切れているほうを角の△合わせ折りをしたところです。

 右上は羽出し折りにして、羽部分に折れ線をしっかりつけたものです。

 

        

 次に羽の部分を半分に折って、袋の中に入れやすいようにします。こうするとしっかりした風船になります。一手間多くなるようですが、子ども達が自分の力で折り紙を折ることが出来るようにするために必要なことです。風船を教えているのではなくて、折り紙の折り方を教えている。伝えていると考えることが大切です。

 基本的な考え方2

 

 ユニバーサルデザインの考え方を取り入れよう。

 ユニバーサルデザインの7つの原則 

原則1:誰にでも公平に利用できること 
原則2:使う上で自由度が高いこと 
原則3:使い方が簡単ですぐわかること
原則4:必要な情報がすぐに理解できること 
原則5:うっかりミスや危険につながらないデザインであること 
原則6:無理な姿勢をとることなく,少ない力でも楽に使用できること 
原則7:アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること

 

折り紙遊びは誰でもできる(保育園の年中児くらいから)折り紙ですが、それを基本にして、組み合わせていくとかなり難しいものにもなるようなものが良いと私は考えています。これがユニバーサルデザインの考え方です。カプラやワミーなどの遊びも含めて小学校2年生程度の遊びと学年指定のような遊びはあまり面白くないのではないかと思うのです。学年指定のある遊びは自ずから限界があるように思うのです。

 ユニバーサルデザイン的な遊びは簡単だけれど奥が深いものです。基本的な折り方や積み方などを教えますが、後はそれぞれの個性や能力で楽しむことができるものです。

 

 ヴィゴツキーの最近接領域の考え方も大切

 子どもの発達や人間の発達には、その人も持っている一歩上の領域を提示することで、発達が大きくなるという考えです。ですから、指導者等は子ども自身の今もっている、レディネス(=準備性)がどこまでの段階であるかを見極めながら、その一歩、次の段階を見つけさせていくことが必要となる。

 しかしながら、ここで問題となることがある。子ども自身の持っている次の段階を指導者が提示使用とすると押し付けになることが多い。結果的に著しくモチベーションが損なわれることになる。

 折り紙が嫌いな子どもの多くはこの押し付けに苛められた経験の多いことがある。

 ヴィゴツキーの考え方を私流に表現してみたい。子ども自身はいろいろな可能性を秘めている。可能性を上手くエドュケート(=教育=抽出する)するためには、子どもの持つ力量のほんの一歩手前を上手く与えることが必要である。しかしながら、さりげない提示により、子ども自身が興味を持つような=モチベーションが高まるようなものでなければならないのです。

 折り紙の指導で考えるならば、折り方の基本を子どもたちにきちんと教えていく。すると子どもたちは折り方の基本の上に、自分なりの新しいものを作っていく。この新しいものを上手い具合に取り上げて『これは面白いなあ。すごい。すごい』とか言ってやると、他の子どもも真似をし始める。上手く作った子どもには『低学年に教えてあげて』と提案すれば、教えてやる子どもも教えられる子どもも大喜びである。

 ヴィゴツキーの最近接領域の考えと似ているのですが、人間には『社会的参照能力』があるそうです。未知の物や事態に遭遇したときに、アタッチメント(愛着)の対象である人の顔等を見て、判断をするというものです。社会的参照の概念からも、子どもたちは子ども同士の関係性で成長することが大切なことがわかります。ですから、折り紙遊びを含めて、遊びは子ども同士の切磋琢磨を保証するもので、子どもと指導者の関係を重視するのは間違いです。仮に発達段階の問題として、子ども同士の遊びがまだ困難だったとしても、その困難さを乗り越えて子ども同士で遊べるようになるために、一時的に指導者等が遊び相手をするのだと考えるべきだと私は思います。

 

 動く簡単面白いものが良い

 発達段階的に小学校3年生くらいまでの子ども達はボーイシュな遊びが好きなものである。身体運動的知能を高める遊びが好きである。ですから、きれいな折り紙よりも面白い折り紙を教えた方が良いと私は考えています。動く簡単面白い折り紙遊びをして、折り方の基本をマスターした後に、どのような折り紙をするかは各自の自由である。

 私が今、対象としているのは年長児童から小学校3年生くらいまでの子ども達である。小学校高学年のクラブ活動としての折り紙ではない。

 

D     羽ばたく鶴(鶴の基本折り・開き折り・斜め△合わせ折り・スライド折り)

 

       

 鶴の基本折りは風船の基本折りとは反対に、白い裏の部分が出るように△折りにして、開いてまた裏部分が出るように△折りにします。次に右上のように表が出るように□折り、また開いて□折りにします。すると斜め方向が谷折りとなり、縦横方向が山折りとなります。

 

       

 真ん中から押していくと、左上のように鶴の基本折りとなります。これは保育園の年長児童でも可能です。

 子どもたちに折り紙を教えるときは右上のようにしっかりと折れ線を折ることを教えることが必要となります。大人はこの折れ線を省略しても大丈夫ですが、子どもはなかなか折れ線がないと上手く折ることが出来ないものです。私は40年くらい子どもに折り紙を伝えていますが、折れ線をつけて折ると楽であることを学習してから、教え方がとても楽になりました。

 

       

 後は鶴を完成させていけば良いのです。でも最後に鶴の足を押さえながら、下にスライドさせて折ります。左手の親指と薬指でしっかりと押さえながら、右手で下にスライドさせるのです。ただたんに下に下ろすのではなくて、ずれを生じさせて折ることが大切です。

 このようにして、スライド折りをした後に、鶴を膨らませて、足を引っ張ると、鶴の羽が上下に動いて、生きているように見えます。何度もチャレンジしてみてください。

 

 

E     3枚ユニットコマ作り(座布団折り・勲章折りなど)

3枚ユニットコマは青山小学校の子ども達が学校で覚えてきたものです。座布団折りを基本としたものです。作ってから遊べるのも特徴です。たくさん作って、みんなで遊ぶのに良いですね。私は折り紙の紙はコンビニの要らなくなったA4版のチラシを使わせてもらっています。正方形に裁断するときなどには子どもたちにも手伝ってもらっています。子どもの健全育成には『働き』『学び』『遊び』が程よく入っていることが大切です。とくに『働き』の要素が今の時代には必要と思います。

 

      

 左上は座布団折りの様子です。子ども達に座布団折りを教えるときは、座布団折りの前に、□折り・△折り・長□合わせ折りをして、最初に、折れ線をしっかり折らせるようにすると、子どもたちも上手く折ることができます。何回も確認しているのですが、折り紙を教えるのではなくて、折り紙の折り方の練習をしているのだと思うことが大切です。折り紙の折り方をきちんと習得すれば、子ども達はその折り方を使って、自分で折り紙を折るようになるのです。どうぶつしょうぎでも同じですが、駒の正しい動かし方を教えることとが大切で、勝ち方を教えることではないのです。

 座布団折りを同じ方向に3回折りたたみます。それをひっくり返して、上から押すと、右上のような☆型になります。☆型が3枚ユニットコマの芯になります。

 

           

 3枚コマユニットの真ん中部分は、奴さんを作るようにして、座布団折りをして、ひっくり返して座布団折り、またひっくり返して座布団折りを3回繰り返します。

 

           

 3回ひっくり返して、座布団折りをしたら、またひっくり返して、角を折りあげます。

 次に、最初の芯になるユニットを真ん中のユニットに差し込みます。

 

 

 

 

 

     

 3枚目のユニットは船の二艘船の作り方から入ります。でもやはり、□折り・△折り・長□合わせ折り・座布団折りの折れ線をしっかりつけておいてから、やった方が子ども達は楽にできます。

 3枚コマユニットは出発は3枚とも同じパターンです。

 

           

 二艘船の基本折りから、つぶし折りをして、正方形にします。これが勲章折りになっていきます。

 

           

 鶴を折るときのように△斜め合わせ折りを4ヶの正方形で折ります。大人はこの折れ線がなくても折ることが出来ます。でも子ども達にはなかなか折れ線なしで折ることは困難なのです。

 

           

 この折れ線にあわせて、折り鶴のように4ヶの正方形を開いていきます。

 次に右上のように中を開いておきます。

 

 

 

 

 

 

 

            

  次に角の尖った部分を中に折って折れ線を付けておきます。第1・2ユニットをセットしたものを中に差し込めば出来上がりとなります。

 

              

 芯になる部分を回してやるとコマがきれいに回ります。低学年の子どもでは、外側を持ってまわしても良いとおもいます。

 

 

 

基本的な考え方3

私は大人も子どもも含めて全ての活動は『働き』『学び』『遊び』が包含されているものだと考えています。もちろん、職場は主に『働き』・学校は主に『学び』・家庭や地域は主に『遊び』の要素が強い面があるかもしれません。しかしながら、『働き』『学び』『遊び』の一つのみに活動を特化することはあまり良くないと考えています。全ての活動の中に『働き』『学び』『遊び』の要素を意識的に入れておくことが必要だと考えます。とくに今の時代は極端に子どもの『働き』が足りない時代です。『働き』がないので、自尊心を高めることができないのです。

『働き』は国字で人のために動くと書きます。ただ人が動くのではなくて、人のために動くとの考え方が大切と思います。ドラッカーのマネージメントの考え方に共通することかもしれません。

折り紙の折り方教室においても、たんに遊ばせるとの考え方を捨てることが必要と思います。折り紙の準備・後片付けなどの『働き』をきちんとさせることです。『働き』は次の人のためへのつなぎでもありますから、ぱなしを許すことは出来ません。折り紙が途中で折れなくなるのは良いけれど、後片付けをしないことは許されないことと私は思っています。

みんなで折り紙教室の準備をします。終わったら、要らなくなった紙を古紙回収するためにきれいに整えます。出来上がった作品は家に持ち帰るのか、友達にプレゼントするのか、分解して古紙回収等に使うのかをきちんと指導することが大切です。こういう時に子どもの自主性を尊重するなどというのは論外というのが私の現場で学んだことです。毅然たる態度で後片付け等をやらせ、そして最後に『よくやったね』ときちんとその働きに応じて褒めてあげることが大切です。ギャングエイジの時代には、働かせて褒めることが大切と思います。遊ばせて褒めても調子に乗るだけの場合が多いものです。

私は、折り方を教えることを中心にしているので、何を折るかは教えないことの方が多い。男の子は何を作ると言ってしまうと、興味を示さなくなることが多いものです。何を折るかを教えないでやるのも一つの手法です。

 

 

 

 

F     鶴の小物入れ(△斜め合わせ折り・つぶしスライド折り)

鶴の小物入れは今から33年前に坂井東小学校に勤務していた頃の誰か(?)から教えてもらい、20分休みなどの小学校3年生の子ども達と作っていたものです。30年後に教え子がやってきて、鶴の小物入れが好きだったと言ってくれました。それで、低学年児童でも出来るように何度か折り方を工夫してみました。そして折れ線をしっかり最初につけておくとの手法を見つけました。

      

出来上がるとこんな感じになります。出来上がりの様子を見せないで教えることが多いのですが、鶴の小物入れは見せても大丈夫のようです。

 

      

□折り・△折りをした後に、斜線方向に斜め△合わせ折りをします。これを4回繰り返したら、右上のように反対にして折り返す。

 

         

 次に引き出して、佐渡の三角ダルマのようにする。

 一回半分にした後に、三角部分を押しつぶしながら、スライドさせて、上手く、折れ線に合わせながら、開いてつぶしスライド折りをする。

 

         

 鶴のように一回開く。そして先が3分の1ほど切れている方を斜め△二重合わせ折りをする。

 鶴を作るときのようにまた開く。

 

         

 ぎりぎりのところまで折りあげる。

 次に羽をしっかり折る。

 最後の尾と口ばし部分をスライドずらし折りをして、斜めに落とせば、出来上がりです。


 終わりに
 今までホームページ上にアップデートしておいたものを下記にリンクしておきます。

なおその時々に作ったものなので表現で違いがあると思いますが、ご容赦ください。


□おこんばんわ

□トッピューン飛行機

□ダイヤユニット

□人光衛星で遊ぼう(風船)

□鶴の小物入れ