私の同僚のあやこさんは私のとても大切な仲間でした。一緒に児童健全育成財団の児童健全育成指導士の資格取得を目指しての学習仲間であると共に、障害児の心をすばやく感じ取ることのできる素晴らしい人でした。そのあやこさんが教えてくれたのが正方形で作る箱の折紙です。折紙の箱の中では一番私の好きなものです。
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子どもに折紙を伝えようとするとなかなか苦労をするものです。折り紙を折りながら、折った折り紙を気合いで倒したり、頭の上に載せて歩いたり等運動遊びを取り入れてやると折るのがうまい子どもと下手な子どもの時間調整ができて、みんな楽しく折ることができます。
私もあやこさんも障害児を相手にすることが多かったので、障害児でも折れるように折紙を工夫することが必要でした。それがバリアフリーではなくてユニバーサルデザインの考え方に基づく折紙遊ぶになってきました。
ユニバーサルデザインの考えを取り入れた折り紙というのは保育園の年中児童から大人までが簡単に折ることができて、しかも年齢に応じて楽しむことができるという折り方です。具体的には折紙を折るときに折ってからまた開いて折るというように折れ線の山折りと谷折りをしっかり最初に折っておくことです。何を折るかを教えないで折りながら運動遊びを取り入れるのもこの折り方の特徴です。また動く・簡単・面白い折紙をできるだけ多く取り入れるようにしています。
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@正方形の折り紙を使う A三角に半分に折る B一回開く
Cまた三角に折る Dまた開く E表が出るように半分に折る
Fまた開く G半分に折る H表が出るように折ると鶴の基本折りになる
ワンポイントアドバイス1
折紙を折っていると子どもがうまく折れないことが多い。この子どもはどうしてしっかり折れないかを考えてしまう。でも本当はちゃんと指導できない自分の指導力を疑うことが大切です。上記の折り方をすると年長児童でも鶴の基本折りをきちんと折ることができます。また三角に折った後に立てておいてジャンプを10回するとかEのように縦に折った後に床に立て気合いで倒すとかすると楽しく子どもたちは折紙を楽しむものです。
またもう一つ大切なことは「今日は折紙をやります」というようなやり方はダメです。必ず「俺はやらない」という子どもが出てくるからです・「今日は折紙をやりますが、赤と青と黄色の折紙がありますが、何色の折紙がいいかな?」と選択肢を用意しておくことが大切です。群れ遊びを好む子どもたちはついてくるものです。またなかなか参加できない子ども用にあらかじめいくつかを下準備しておき、途中からでも仲間に入れるように配慮しておくことが必要です。
I上に三角に折り上げる J一回戻して半分に折る K四分の1に折る
L四分の1にしたものを半分に M開いて反対にする N切れているほうを三角お山にする
Lの部分は後ろの方も4分の1にします。次に開きます。 反対も開きます。
三角に折ります。 Mのようになります。 反対も同じように折ります。
同じように折りあげます。 三角の部分を下に折り下げます。
O反対も同じようにし、下に折る P中をうまく開くようにして折る Q左右とも同じようにする
ワンポイントアドバイス2 これがオリジナルです。この折り方で強度が増します。
R上に三角に折る S半分に折る 21 中に折り込む
22 反対に開くとこんな感じ 23・24 開くと丈夫な箱ができあがります。
最初の折り方を反対にすると色のついたほうが出てきます。
ワンポインアドバイス3 折紙を折るときに最初から何を折るかを教える方法と何を作るかを教えない方法があります。私の考えからいうと不思議大好きな群れ遊びを好む保育園の年中児から小学生の3・4年生までは途中で運動遊びを取り入れながら何を作るか教えないでやったほうが楽しくできます。
現場というのは実際にやってみて役立つほうを選ぶほうが良いと思います。観念の世界で子どものあるべき姿を考えるよりは目の前の子どもがどのように楽しく有意義で友達作りができるかを考えて行動することが大切と思います。
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