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児童クラブの子どもたちのための詩の朗読遊び
                   
           児童健全育成指導士 児童厚生員 田中 純一


 放課後児童健全育成事業である児童クラブの子どもたちに
ぜひ覚えてもらいたいと思う詩のいくつかを紹介したいと思い、
ホームページにコーナーを設けることにした。心も身体も全部
動かして、体性感覚を使って、子どもと一緒に詩の朗読だけで
はなくて表現遊び・体育遊び・運動遊び・ゲーム遊びへと一つ
の遊びを発展させていけば、ずいぶん楽しいものになるのでは
と思う。
 私は小学校1年生が宿題があるまでの間、土曜日や春休み
期間中にやっている。また、ワイワイステージといって、月に1
回ほど子どもの表現遊びもやるが、そのときにも詩の朗読は
子どもたちに取り上げられている。 国語の教科書の暗記遊
びにも使っている。暗記の仕方はテープ的な暗記法ではなく
て、CD的暗記法を使っている。CD的暗記法とは暗記をする
ときに体性感覚を使って身振り手振りを入れながら暗記する
ことと身振りから言葉がでてきるので、詩を途中からでも練習
をつむことができるようにしたものである。この暗記法を使う
と子どもたちは楽しく簡単に詩を覚えることができる。

おむすびころりん

むかし むかしの はなしだよ。
やまの はたけを たがやして、
おなかがすいた おじいさん。
そろそろ おむすび たべようか。
つつみを ひろげた その とたん、
おむすび ひとつ ころがって
ころころ ころりん かけだした。

まて まて まてと おじいさん、
おいかけていったら、おむすびは、
はたけの すみの あなの なか、
すっとんとんと とびこんだ。

のぞいて みたが まっくらで、
みみをあてたら きこえたよ
おむすび ころりん すっとんとん。
ころころ ころりん すっとんとん。

これは これは おもしろい。

おむすび ころんと ころがすと、
きこえる きこえる おなじ うた。
おむすび ころりん すっとんとん。
ころころ ころりん すっとんとん

おなかが すいてる ことなんか、
わすれて しまった おじいさん。
うたに あわせて おどりだす。
おむすび ころりん すっとんとん。
ころころ ころりん すっとんとん

とうとう あしを すべらせて、
じぶんも あなへ すっとんとん
ねずみの おうちに とびこんだ
おじいさん ころりん すっとんとん。
おむすび たくさん ありがとう。
おいしい ごちそう さあ どうぞ。
ねずみの おどりを みて ください。
おれいに こづちを あげましょう。

おれいの こづちを てに もって、
おうちに かえって おばあさんと、
おどった おどった すっとんとん。
こづちを ふりふり すっとんとん。

すると どう した ことだろう。
こづちを ふる たび あれ あれ あれ、
しろい おこめが ざあらざら。
きんの こばんが ざっくざく。

それから ふたりが いつまでも
なかよく たのしく くらしたよ。
おむすび ころりん すっとんとん。
ころころ ころりん すっとんとん。


         

       あきかんうた  谷川俊太郎

      かんからかんの  すっからかん
      コーラのあきかん  けっとばせ
      おひさまかんかん  とんちんかん

      かんからかんの  すっからかん
      かんかんならせ   ドラムカン
      じかんくうかん    ちんぷんかん


       ののはな  谷川俊太郎

      はなののののはな  はなのななあに
      なずななのはな    なもないのばな










      てんてんのうた  (工藤直子)

     てんてんてん     なんじゃらほい
     つばめならんで    てんてんてん
     ながいたびして    ごくろうさん
     おしゃべりはずんで  てんてんてん



        

       ふきのとう  工藤直子
    
     よがあけました 朝の光をあびて 竹やぶのはっぱが
     「さむかったね。うんさむかったね」とささやいています。
     どこかで小さな声がしました 「よいしょ よいしょ 重たいな」
     竹やぶのそばの ふきのとうです。 雪の下にあたまをすこしだして
     雪のどけようとふんばっています。
     「よいしょ よいしょ 外がみたいな」
     「ごめんね」と雪がいいました
     「私も早くとけて水になり 遠くていって遊びたいけど」と上をみあげます。
     「竹やぶのかげになってひがあたらない」とざんねんそうです

     「すまない」とたけやぶがいいました
     「わたしたちもはやくゆれておどりたい。ゆれておどれば雪にひがあたる。
      でも春かぜがまだこない。春風がこないとおどれない」とざんねんそうです

     空の上でお日さまがわらいました
     「おや春風がねぼうしているな。たけやぶも雪もふきのとうもこまっているな」
     そこで南をむいていいました
     「おおい春風おきなさい」
    
     おひさまにおこされて春風は大きなあくび
     それからせのびしていいました
     「や おひさま や みんな おまちどう」
     それからむねいっぱいいきをすい ふーっとはきました
    
     春風にふかれて たけやぶがゆれるゆれるおどる
     雪がとけるとける みずになる ふきのとうがふんばる せがのびる
     ふかれて ゆれて とけて ふんばって ふきのとうが顔を出しました
     「こんにちわ」

     もうすっかり春です




             
         ひばりのす 木下 夕爾

        ひばりのす 
        みつけた
        まだたれも知らない
  
        あそこだ 水車小屋のわき
        しんりょうしょの赤い屋根のみえる
        あのむぎばたけだ
   
        ちいさいたまごが
        五つならんでいる
        まだたれにもいわない

      
                 年めぐり   阪田 寛夫
                 ー しりというたー

                 かるた たこあげ げんきなこ
                 こけし  しもやけ けやきのめ
                 めだか かげふみ みずすまし
                 しがつ  つみくさ  さくらもち
                 ちまき  きつつき  きりのげた
                 たうえ  えひがさ  さくらがい
                 いなか  かなかな  なつやすみ
                 みさき  きいちご  ごみぞうり
                 りんご  ごいさぎ  ぎんやんま
                 まつり  りんどう  どうわげき
                 きのみ  みのむし  しかのこえ
                 えいが  がいとう  おおみそか



            
      
               かっぱ   谷川 俊太郎

            かっぱかっぱらった
            かっぱらっぱかっぱらった
            とってちってた

            かっぱなっぱかった
            かっぱなっぱいっぱかった
            かってきってくった

                      


                        おうむ  鶴見正夫
         
                   おうむの まえを
                   とおる とき
                   おうむの ほうから
                   こんにちは
                   あわてて わたしも
                   こんにちは
                 
                   おうむの まえを
                   とおる とき
                   こんどは わたしが
                   こんにちは   
                   おうむは すまして   
                   しらんかお
               

                           おちば   与田 準一

                       おちば おちば、
                       きの はっぱ。
     
                       やまの こざるが、
                       ひろったら、
                       おもちゃの おかねに
                       するかしら。
                        
                       
                       ならの き 、かしの き、
                       きの はっぱ。
     
                       もりの こりすが、
                       ひろったら、
                       でんしゃの きっぷに
                       するかしら。
                           
                       おちば、おちば、
                       はっぱっぱ。








 お経  阪田 寛夫

 電車馬車自動車
 人力馬力自転車
 交通地獄通勤者
 受験地獄中高生
 合唱練習土曜日
 空腹帰宅晩御飯


                            雨ニモマケズ
                                       宮沢 賢治

                        雨ニモマケズ
                        風ニモマケズ
                        雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
                        丈夫ナカラダヲモチ
                        欲ハナク
                        決シテイカラズ
                        イツモシズカニワラッテイル
                        一日ニ玄米四合ト
                        ミソト少シノ野菜ヲタベ
                        アラユルコトヲ
                        ジブンヲカンジョウニ入レズニ
                        ヨクミキキシワカリ
                        ソシテワスレズ
                        野原ノ松ノ林ノカゲノ
                        小サナ萱ブキノ小屋ニイテ
                        東ニ病気ノコドモアレバ
                        行ッテ看病シテヤリ
                        西ニツカレタ母アレバ
                        行ッテソノ稲ノ束ヲ負イ
                        南ニ死ニソウナ人アレバ
                        行ッテコワガラナクテモイイトイイ
                        北ニケンカヤソショウガアレバ
                        ツマラナイカラヤメロトイイ
                        ヒデリノトキハナミダヲナガシ
                        サムサノナツハオロオロアルキ
                        ミンナニデクノボウトヨバレ
                        ホメラレモセズ
                        クニモサレズ
                        ソウイウモノニ
                        ワタシハナリタイ