「塚本千紗のにゃんばらナイト〜!!こんばんは、塚本千紗です☆
約1ヶ月間ぶりの放送です!!今まで休んでいて、みなさんごめんなさいですぅ………
千紗、これからは今までのぶんも頑張って放送していきますですぅ☆
さて今回は前回まで放送していた『こみっくパーティー無謀編』の続きですぅ!!
長かったこの物語も今回でいよいよ完結ですぅ!!みなさん、最後までお付き合いくださいですぅ☆
それでは、スタートですぅ!!」

 

開幕から約1時間後……

瑞希「結構調子いいわね、和樹」

和樹「そうだな、この調子なら完売できるかもな」

大志「ふはははははは、マイ同士よ、頑張っているようだな!!」

和樹「大志、売り子もしないでどこ行ってたんだよ!!」

大志「ふっ、そんな些細なことはどうでもいいのだ。それよりも同士和樹よ、吾輩についてくるのだ!!」

和樹「なんだよ、突然!!わっ、こら、引っ張るな!!」

瑞希「こらーっ!!待ちなさーい!!」

千紗「お兄さーん、売り子は千紗がやっておきますのでご安心をですぅ☆」

・・・・・

由宇「おっ、和樹も来たんか」

玲子「千堂くん、こんにちは〜♪」

詠美「ポチ!!ちょうどいいところに来たわね!!あんたなんとかしなさい!!」

和樹「由宇に玲子ちゃん、こんにちは。詠美は何言ってるんだ?」

詠美「何もかにも、ここのサークルがこの詠美ちゃん様のサークルより行列が出来てるのよ〜!!」

和樹「へぇ、こりゃ確かにすごい行列だな〜。どこのサークルなんだ?」

由宇「それが地元トトカンタのサークル『岬の楼閣』ちゅうとこらしいで」

大志「吾輩もこのサークルの本を購入したが、驚くべきはそのクオリティ!!
同士にもぜひこのサークルの本から何かを感じて欲しいのだ!!」

玲子「大志くんも、もう買ったんだ〜♪私も買ったよ〜、すごい出来だよね〜☆」

和樹「ちょっと待て、玲子ちゃんがこんなにも絶賛しているということは………」

大志「もちろんジャンルはやおいだ!!」

和樹「ぐはっ!!俺はやおいは………」

由宇「和樹、これはタダのやおい本じゃないんや!!とにかく見てみい!!」

和樹「なんだよ、由宇まで……どれどれ………」

パラパラ………

和樹「こ、これは!!」

大志「どうだね、マイ同士!!」

和樹「この詠美以上の画力、読者を引き込むストーリー、見事なページ構成、その他もろもろ……そ、そして…」

由宇「わかったようやな」

和樹「そして何より、この本からにじみ出ているオーラがすごい!!作り手の真の愛が伝わってくるようだ!!」

キース「そこまでお褒めいただき恐縮でございます」

瑞希「あんたは前編に出てきたストーカー!!」

大志「まさかお前がこのサークルの!?」

キース「そうです。私がこの『岬の楼閣』の主催キース・ロイヤルでございます。以後お見知りおきを」

詠美「ちょっとあんた!!この、こみパの女王の詠美ちゃん様を差し置いてこんなに売れてるなんてちょお生意気よ!!」

和樹「こら、詠美、周りの人に迷惑だろ。暴れるなよ」

詠美「問答無用なんだから!!覚悟しなさい、天誅〜〜〜!!」

キース「はっはっはっ、元気のいいお嬢さんですなぁ、………ブラストォ!!」

詠美「ふみゅ〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!!!!」

和樹「詠美、大丈夫か!!」

キース「心配いりません、ほんのみねうちですから」

由宇「それなら安心やな」

瑞希「そうかな………?大庭さん、黒焦げになってるけど……」

大志「それにしても、これだけの本が描けるとはタダものではないな」

キース「いえいえ、わたくしなどタダの平凡な執事でございます。この本はわたくしと黒魔術師殿のあふれ出る愛を描いたにすぎません」

玲子「えっ、えっ、それじゃあ、この本って実話?」

キース「もちろんでございます」

玲子「きゃーーー、素敵〜〜〜〜〜♪」

オーフェン「んな訳あるかーーーーーーーーー!!!!」

瑞希「あっ、私達のおとなりのサークルさんの人!!」

オーフェン「キース、俺とお前の間にいつ何時何分何秒にこんなことがあったんだよ!!」

キース「黒魔術師殿がお忘れなのも無理はないかと思いますが……実は3日前黒魔術師殿の食事にこっそり薬をしこみまして…」

オーフェン「何ぃ!!」

コギー「キース!!あなたの嘘もここまでよ!!」

キース「なんですと、コギー様!!」

大志「嘘とはどういうことだね、コギー女史?」

コギー「なぜならオーフェンはここ5日間、食事をしてないからよーーーー!!」

キース「くぅ、私としたことが、そのような初歩的ミスを………」

瑞希「なんだか彼、すごい生活してるみたいね」

由宇「ほんまやなぁ…」

キース「それなら黒魔術師殿!!」

オーフェン「な、なんだよ?」

キース「今ここで規制事実を作りましょうぞ〜!!」

玲子「きゃ〜、本物のやおいよ〜〜〜♪」

オーフェン「ふざけるなぁーーー!!!!」

チュドーーーン!!

コギー「きゃーーー、何で私に命中ーーーー!!」

オーフェン「キースの野郎、あいかわらず回避率が高いな」

キース「ところで黒魔術師殿、サークルの調子はいかがですかな?」

オーフェン「くっ………」

キース「どうかいたしましたか、黒魔術師殿?」

オーフェン「まだ1冊も売れてねぇ………」

キース「な、何と!!」

オーフェン「何故か、みんな俺のサークルの前にくると急に早足になって通り過ぎちまう……」

由宇「それは、あんさんの目つきが悪いからやな」

和樹「おい、ゆ、由宇」

オーフェン「何だと!!」

由宇「それや、それ!!そんなヤクザのような目つきで睨まれたらみんな逃げるで〜」

オーフェン「くぅ…」

由宇「よっしゃ、ここはうちにまかせとき!!あんたに接客の仕方をおしえたる!!」

キース「微力ながらわたくしもお手伝いしますぞ」

由宇「それじゃあ、早速あんさんのサークルへレッツゴーや!!」

・・・・・・・・

由宇「ええか、ただ座って客を待っててもだめや。お客を呼びこまなあかん!!
今うちが手本みせたるからよく見てるんやで!!
『いらはい、いらはい、ちょっとそこのアンちゃん、そやそや、そこの動物園の〜(以下略)』
と、こんな風にやるんや。それじゃあ、あのオタク(横)で早速実践や!!」

オーフェン「おう!!え〜と………
『よーよー、兄ちゃん、本買ってくれよ!!
 なー、兄ちゃんよー。俺ってば、ちっとばかしお金に困っててよー。
 本売りてーんだけど、見たところ兄ちゃん、お目当ての本がなくて困ってるみたいだぜー。』

オタク(横)「ス、スタッフを……」

『スタッフは本売っちゃくれねーよなー。ガキでもしってるぜー。なぁ、兄ちゃんてば、ガキより馬鹿なのかぁ?
 なぁー、兄ちゃんよぉ、泣いても本は買えねえぜー。なぁー。』

由宇「客を脅してどないすんやーーーー!!!!」

バシーーン!!

オーフェン「ぐわっ!!だめなのか、これじゃ?」

由宇「当たり前や!!あんたは基礎からやり直さなあかんようやな!!ええか、まずはスマイルや!!ほれ、笑ってみい!!」

キース「それは黒魔術師には酷というものでしょう」

オーフェン「ふざけるな、俺にだってスマイルくらいできるぞ!!」

ニコッ☆

千紗「にゃ〜〜〜、千紗、とっても恐いですぅ〜〜〜!!」

由宇「こら!!子供を泣かせてどうするんや!!」

オーフェン「俺は傷ついたぞ………」

由宇「傷ついてる暇はないで!!特訓あるのみや!!」

オーフェン「ぬお〜、こうなったらやってやるーー!!」

・・・数時間後

由宇「やったな、兄ちゃん………」

オーフェン「ああ、完売だ…………」

由宇「もう、うちに教えられることはあらへん……あんたはようやったで………」

オーフェン「俺も、あんたには感謝するよ………」

瑞希「あの二人すっかり燃え尽きてるわね」

和樹「そりゃあ、あれだけ地獄の接客訓練をすればな」

千紗「でもでも、ご本が全部売れてよかったですね☆」

玲子「ってゆーか、結局フリフリのドレス着た人が『オーフェン様の本は全部、私が買い占めさせてもらいますわ』とか言って全部買っていっただけじゃないかな」

和樹「そういうなって。あの二人も頑張ったんだからさ」

オーフェン「とにかく儲かったことだし、これで久々に飯にありつけるな」

コギー「わーい、オーフェンのおごり、おごりー♪」

オーフェン「誰がおごるか!!」

コギー「いーじゃないのよ、オーフェンがお金持ってるなんて滅多に無いんだし………あれっ、マジク君じゃない」

マジク「オーフェンさん、即売会はどうでした?」

オーフェン「ああ、マジクか。この通り見事完売だったぞ」

マジク「わぁ、本当だぁ。それじゃあオーフェンさん、ありがとうございます♪」

オーフェン「こらっ、マジク!!何するんだ!!」

マジク「このお金は、オーフェンさんの今までの宿泊費ということでいただきますので、それでは〜☆」

コギー「行っちゃったわね………オーフェン?」

オーフェン「……………」

千紗「目つきの悪いお兄さん、動かなくなっちゃいましたぁ!!」

由宇「そうとうショックやったみたいやなぁ」

大志「死して屍拾うもの無し!!」

キース「そう落ちこまなくても、黒魔術師殿には私との友情が残ってるではないですか」

オーフェン「ふ………」

コギー「あっ、気がついた?」

由宇「大丈夫か?」

オーフェン「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

一同「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

由宇「あまりのショックで切れたみたいやで!!」

千紗「にゃあ、にゃあ、にゃあ〜〜〜!!」

瑞希「きゃーーー、なんなのよ〜〜〜!!」

大志「うむ、これは見事な魔術だな!!」

和樹「のん気に関心してるなー!!」

オーフェン「うおぉぉぉぉぉ、我は砕く原始の静寂!!!!!!!!」

チュドドドドドーーーーーーーーン

こうして、二度とトトカンタ市でこみパがおこなわれることは無かったとさ。

めでたし、めでたし☆

 

「にゃ〜、とうとう『こみっくパーティー無謀編』も完結しましたですぅ☆
ここまで読んでくれた方、どうもありがとうございましたです!!
楽しんでもらえたら、千紗はとっても幸せですぅ☆
にゃあ、そろそろお別れの時間ですぅ。残念ですけどまた来週ですぅ。
それでは明日もにゃんばらナイト〜〜〜!!お相手は塚本千紗でした☆」