「塚本千紗のにゃんばらナイト〜!!こんにちは、塚本千紗です☆
今回のにゃんばらナイトは、なんとラジオドラマ第二段をお送りしちゃいますですぅ!!
今度のドラマは『魔術師オーフェン』さんの舞台で繰り広げられる物語です!!
千紗、また皆さんに楽しんでもらえるように、一生懸命頑張りますですぅ!!
それでは『こみっくパーティー無謀編〜てめえらさっさと本を買え〜』の始まりですぅ☆」
ドタタタタタタ………バタン!!
コギー「オーフェン、オーフェン、大変よ!!」
オーフェン「何だよ、こんな朝っぱらから………それで何が大変なんだ?」
コギー「これよ、これ!!このチラシを見てみてよ!!」
オーフェン「ああん、なになに……こみっくパーティーをトトカンタ市で開催?」
コギー「そうなのよ、ビックリしたでしょ!!」
オーフェン「………こみっくパーティーって何だ?」
コギー「ええ〜、オーフェンたらひょっとして知らないの?」
キース「おおっ!!何て嘆かわしいことでしょう!!」
オーフェン「キース!!どこから現れたんだ!!」
キース「今はそのような、ささいなことはどうでもいいのです。それよりも黒魔術師殿のことです!!」
コギー「そうね、こみっくパーティーを知らないなんて信じられないわ」
キース「ああ、たとえ黒魔術師殿が文化的教養がゼロだとしても、このくらいは知っているとは思っていたのですが………」
コギー「やっぱりオーフェンって本能のみで生きているのね」
キース「でもご安心ください、この私の黒魔術師殿との友情はこれくらいでは崩れませんぞ」
オーフェン「我ははなつ、光の白刃!!」
チュッドーーーーーーーーーーーン!!
コギー「キャーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
キース「黒魔術師殿、乱暴はいけませんな」
オーフェン「やっぱり無傷か………まあ、それはそうとして、早い話しがその何とかパーティーってのは何なんだ?」
キース「黒魔術師殿の頭でもわかるように説明しますと、個人で作った本を売るイベントでございます」
オーフェン「本の?」
キース「そうでございます。己の愛情・友情・欲望・情熱などを一冊の本におさめて、それを売るのです」
オーフェン「それで、それが何で大変なんだ?」
コギー「やーね、こみパといったら何十万という人が集まる一大イベントよ。オーフェンだって売れる本を作れば、一儲けできるかもしれないわよ」
オーフェン「何!!それは、本当か!!」
キース「はい。こみパで大手ともなれば一日で20万ソケットの売上を出すサークルもございます」
オーフェン「そうか………ふふふふふふふ……………」
コギー「オーフェン、どうしたの?とうとう壊れちゃったのかしら」
バキッ!!
コギー「きゅう…………」
オーフェン「よし、ここでドバッっと一儲けして、この貧困生活とおさらばしてやる!!」
ラシィ「モグリさん!!とうとうまっとうに働く気になったんですねぇ!!」
オーフェン「ラシィ!?」
ラシィ「モグリさんも私の働きかけのおかげで、漫画家さんとしての職業につくことにしたんですねぇ!!」
オーフェン「おい、ラシィ…」
ラシィ「大丈夫です!!たとえ最初は売れなくても、この私がモグリさんを立派な漫画家さんにしてみせますですぅ!!」
オーフェン「そーじゃなくて、この『こみパ』というものに参加するだけだ!!」
ラシィ「こみパ?ああ、あのイベントに参加のためですかぁ……残念です、せっかくモグリさんが働く気になったと思ったのですのに……」
オーフェン「それに俺は金貸しという立派な職についているんだからな」
コギー「オーフェン、それ本気で言ってるの?」
オーフェン「……………細かいことは気にするな」
ラシィ「でもでも、モグリさんって漫画って描けたんですかぁ?」
コギー「あっ、本当だ!!基本的なことをすっかり忘れてたわ。どうなの、オーフェン?」
オーフェン「それはまぁ昔、牙の塔で絵の勉強もしたから人並みには描けるつもりだぞ」
キース「黒魔術師殿、漫画や絵は格闘技ではございませんぞ」
オーフェン「そう言うと思ってたぜ。ところでお前らも参加するのか?」
キース「もちろんでございます。わたくし、僭越ながら多少は絵心がありますゆえ、参加しようと思っております」
コギー「そういえば、キースは絵が上手よね。コギーにオーフェンの肖像画を描いてあげてたりしてたしね」
キース「恐縮でございます」
ラシィ「それでキースさんは、どんな本を作ろうと思っているんですかぁ?」
キース「それはもちろん、私と黒魔術師殿との友情物語、略して『やおい本』でございます!!」
オーフェン「んなもん作るなぁ!!!!!!!!!!」
キース「はっはっはっ、黒魔術師殿そんなに照れなくてもよろしいですぞ☆」
オーフェン「誰が照れてるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
キース「黒魔術師殿、もっと自分に正直になりませんといけませんなぁ!!」
オーフェン「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
チュドーーン、ドゴーーーン、ドォォォォォォォン!!
オーフェン「こらぁ、逃げるな!!!!!」
キース「黒魔術師殿、そんなに心配しなくてもちゃんと『攻め』にしてあげますぞ!!」
・・・・・・・・・
コギー「行っちゃったね………」
ラシィ「そうですねぇ………」
コギー「ところで、あんたは参加するの?」
ラシィ「もちろんです!!これは、魔術師同盟のことをもっと世に伝えるチャンスですから!!私、頑張りますぅ!!」
コギー「そうなの、せいぜい頑張りなさいよ」
ラシィ「そういうコンスタンスさんは、参加なさるんですかぁ?」
コギー「私?私はスタッフとして参加するのよ。なんでもスタッフが足りないらしくて、派遣警官は強制参加なのよ」
ラシィ「そうなんですか。それはご苦労様ですぅ☆」
ボニー「あらあら、コギー姉様にスタッフを頼むなんて準備会も気の毒ですわねぇ」
コギー「ボニー、どういう意味よ!!」
ボニー「それはそうとして、この私もサークル参加させていただきますわ!!」
コギー「へ〜、それでどんな本を作る気なの?」
ボニー「それはもちろん、オーフェン様への愛をつづったマイポエム集ですわ!!」
コギー「………(汗)」
その頃、店の外では………
ボルカン「聞いたか、ドーチン。我々も、そのこみパというヤツで一儲けするぞ!!」
ドーチン「でも兄さん、漫画なんて描けたっけ?」
ボルカン「ドーチン、この兄がそんなことを見落とすとでも思っているのか?」
ドーチン「思ってるけど………」
バキッ!!
ボルカン「この即売会というもの、本だけでなくグッズというものも売れるらしいのだ!!」
ドーチン「でも、その肝心のグッズはどうやって作るのさ?」
ボルカン「フフフ、この兄にいい考えがあるのだ!!」
こうして各人の思惑が交差する中、こみパ当日の日がやってきたのだった………次回に続く!!
詠美「ちょっと、ちょっと私の出番はないの〜〜〜!!」
由宇「ほんまに、こみパ勢は一言もセリフ無しかい」
千紗「ご、ごめんなさいですぅ。次はちゃんと出番があるはずですぅ………」
詠美「まあ、今回は許してあげる。でも次はちゃんと私を活躍させるのよ。なんたって女王なんだから♪」
由宇「そんな訳で、次回また………」
千紗「お会いしましょうですぅ!!」