千紗ちゃんと遊ぼう!



「うんしょ、うんしょ、ふ〜終わったです。」

こんにちは、千紗です。今日は土曜日なので、印刷所のお手伝いをしていたところです。
でも今日はお仕事が少ないみたいですることがなくっちゃいましたです。

「……………………………」

次のお仕事まだこないですね…千紗ちょっと暇になっちゃたですよ。
お母さんのお手伝いでもしてきますですか?

ガラガラ!

あれっ?お客さんでしょうか?
「ちょっとお待ちくださいです。今いきますですよ☆」

とてててててて…

「いらっしゃいませです☆ようこそ塚本印刷へ………あ〜!」
「こんにちは、千紗ちゃん」
「お兄さん、いらっしゃいませです♪今日はどんなご用ですか?」
「いや用ってほどじゃないんだけど…千紗ちゃんどうしてるかな?と思ってね。」
「千紗は今日も印刷所のお手伝いですよ。あっ、お兄さんお願いがあるですよ!
千紗とトランプでもしませんですか?」
「えっでも千紗ちゃんお手伝いしてたんじゃ………」
「今日はお仕事少なくて、千紗お仕事なくなってちょうど暇だったんですよ☆」
「そうなんだ、じゃあ少し遊ぼうか。」
「はいです☆じゃあババ抜きやりますですか。」
「二人でババ抜き………」
「お兄さんババ抜きお嫌いですかぁ?」
「いやいや嫌いじゃないよ、じゃあやろうか。」

パラパラパラ シャシャシャ……

え〜と千紗の手札は……にゃあ〜ババが千紗のところにありますですよ。
これはついてないですよ。早くお兄さんの方にあげないとです。
………………
にゃあぁ〜お兄さんなかなかババを引いてくれないですよ。
もうあと数枚でお終いですよ。千紗ピンチですね。

「はいっ!お兄さん引いてくださいです☆」
……ババ引いてくれないですねぇ
「はいっ!お兄さん引いてくださいです☆」
……まただめでした、あと1枚でお兄さん上がっちゃいますですよ。今度こそ…
「はいっ!お兄さん引いてくださいです☆」
……にゃあぁぁ〜千紗負けちゃったですよ。ちょっぴり悔しいです。
千紗このままじゃ終われないですよ。

「お兄さん、もう一度勝負してくださいです。」
「ああ、いいよ。」

あっ、千紗今度は手札にババが無いですよ、千紗運がいいですよ☆

「じゃあ、お兄さん千紗引くですよ。」

にゃあ!!いきなりババを引いちゃったですぅ。
千紗ショックですぅ。でも勝負はまだまだこれからです。千紗頑張るですよ。

………………………………………

にゃあぁ〜千紗また負けちゃったですよ。
お兄さんまた千紗から一度もババを引かなかったです。すごく運がいいですよ。
でも今度こそ千紗が勝つですよ。

「お兄さん、もう一度勝負してくださいです。」
「ああ、いいよ。」
よ〜し、頑張るですよ☆
……………………………………にゃあ!また負けちゃったですぅ。

「お兄さん、もう一度勝負してくださいです。」
「ああ、いいよ。」
……………………………………お兄さんなんでババ引かないですか?千紗不思議ですぅ。

「お兄さん、もう一度勝負してくださいです。」
「ああ、いいよ。」
……………………………………千紗今度は負けないですよ!

「お兄さん、もう一度勝負してくださいです。」
「ああ、いいよ。」
……………………………………にゃあぁ〜〜〜なんで千紗勝てないんですかぁ?

「お兄さん、もう一度勝負してくださいです。」
「ああ、いいよ。」
……………………………………千紗、千紗ぁ………


「お兄さんトランプとっても上手ですぅ、千紗全然かなわないですよ☆」
「そ、そうかな?」
「はいです☆お兄さんトランプのプロの人みたいですよ!」
「ありがとう、千紗ちゃん♪」
「でもお兄さん、なんでババがどれか分かっちゃうんですか?千紗、不思議ですぅ。」
「そ、それは………」
「お兄さん、教えてくださいですぅ!」
「言って千紗ちゃん気を悪くしない?」
「はいです☆でもなんで千紗が気を悪くするんですか?」
「実はね………」
「ふんふんです。」
「千紗ちゃんの顔がババを引こうとすると嬉しそうだし、それ以外だと残念そうな顔を
するから、どれがババかすぐ分かっちゃうんだよ。」
「ええ〜〜!千紗、そんな顔してましたですかぁ?」
「うん、してたしてた。」
「それは困ったです。このままだと一生お兄さんに勝てないですよ……」

う〜〜〜ん、あっ!千紗いいこと思いついたです☆
これならお兄さんもどれがババか分からないはずですよ。

「お兄さんちょっと待っててくださいです。」
「あっ千紗ちゃん………」

とてててててて………がさごそがさごそ…………
あったです。これで千紗も勝てますです!

「お兄さんお待たせしましたです〜」
「ち、千紗ちゃんそれは………」
「これは千紗が昔お祭りで買ったお面ですぅ。これならお兄さんも千紗がどんな顔を
しているかわからないです☆」
「そりゃそうだけど…」
「じゃあお兄さん勝負です。今度は千紗が勝ちますですよ。」

……………………

「やったです〜〜!千紗、勝っちゃいましたです!」
「いや〜負けちゃったよ」

「とうとうやりましたです。千紗、とっても嬉しいです!」
「じゃあもうこんな時間だしそろそろ終わりにしようか?」
「え〜、千紗もう少しお兄さんと遊びたいですよ☆」
「しょうがないな、じゃあもう少しね」

……………………

「千紗ちゃん、そろそろ…」
「もう少しだけお願いしますです!」
「うん………」

……………………

「千紗ちゃん、もういいかげん…」
「お兄さん、もう一勝負だけお願いしますです。」
「もうそれ三十回ほど聞いた気が…」

……………………チュン、チュン

「あっ…朝だ……………千紗ちゃん…」
「すぅ、すぅ………」
「や、やっと終わった…」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
あとがき

どうもCGCです。
今回は千紗ちゃんと遊んでみたいという欲求からこれを書いてみました。
ゲーム内でもトランプをするシーンがあったのでそれを元にしてみました。
まだまだ未熟者の私ですが今後もよろしくです。